おおよそだいたい、合唱のこと。

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主に、管理人が参りました、合唱団の演奏会のロングレビューを掲載しております。
また、時折、気分に応じて、合唱如何関係なく、トピックスを記事にしています。
合唱ブログのつもりではないのに、気付いたら合唱ブログみたいなことになってきました。
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ゆっくりしていってね!!!

2014年3月16日日曜日

【Microcosmos 第15回記念定期演奏会】

2014年3月16日(日)
於 宝塚ベガ・ホール

さて、久々の関西で演奏会を聞きました。
恐らく、読者の方で、この団をご存知ない、という方も多くいらっしゃるのではないかと思います。
しかし、どことなく、わたべにとっては聞き馴染みのある団です。

・少しだけ前置き
この団を初めて知ったのは、所属団のメーリングリスト(ML)でした。
こちらは、アクセス元からご存知の方も多いかもしれませんが、私、「合唱団うぃろう」という名古屋の合唱団に入っております。ご報告しそびれましたが、第五回演奏会、盛況のうちに終演いたしました。ご来場くださった方、ご声援くださった方、誠にありがとうございます。
ってのはいいとして(笑)、
弊団、委嘱初演活動を積極的に行っておりまして、度々出版もされております。
そのうち、第2回演奏会で委嘱した組曲『私が私に出会うとき』(松波千映子・曲)の出版の際に、団の担当からMLで、再演予定のリストが届きまして。
その中にあった団の一つが、この、Microcosmos だった、というわけです。実際、第14回定期で演奏いただいたとのこと。
当時、確か、弊団の演奏会と日程が被ってて伺うことが叶わなかったものの、今回、こちらに住んでいる、ということで、その上、演奏会の存在を知り、行かねば!と思った次第です。
なおこの当時、弊団では、同年軽井沢フェスのため来日した、フランスの合唱団 Mikrocosmos との名前のダブリが少しだけ話題になりました←
パンフレット読む限りでは、アポロンの界隈中心でしょうか?当時の学生団上がりの人たちが集まって出来た合唱団だそうです。当時がどれくらいかは、各々逆算してくださいね←

・ホールについて
意外と気付きにくかったんですが、ごく若干、響きが前に飛ばない傾向があります。
それでも、小規模ホールの中では、日本屈指のホールであることは変わりないと思います。

15周年記念とのこと。誠におめでとうございます。心なしか、関西でガッツリ1年目から演奏会開く団って、珍しい気がします。演奏会回数=団継続年数、素敵です。別にそれがすべての正義というわけではないですが。
人数はステージで若干変動がありました。第2ステージ以外は、大体25~30人でしょうか。

第1ステージ
『Anton Bruckner モテット集』
Locus iste
Os justi
Virga Jesse
Christus factus est
指揮:野嶋晴之(団内)

このブログには書いてないんですけど、ちょうど、この前、名フィル2月定期でブラビンスのブルックナー(超名演!)を聞いていたんですよねぇ……なんですかね、これは。Twitter 界隈はじめとするブルックナーマニアたちによる圧力が半端ないんですが(何
それはさておき(2回目)。非常にホールにあった響きがなってきて心地よかったです。若干前に飛ばないかな?という向きこそありましたが(だからこそ、上のホール評に繋がるわけですが)、何より、和声がハマった時に凄くキレイな音を返してくれる合唱団で、聞いていて安心出来ました。特にアルト!内声特にアルトが上手い合唱団が、わたべは好きだったりします。骨太ながら立ち位置を見失わない、素晴らしいアルトでした。テナーの、よく脱力のできた音作りは好きなのですが、キレイに作ろうとしすぎて薄くなってしまっていたように感じます。もっとも、ブルックナーでは逆に効果的とも言えましたが。
若干の問題点を挙げるならば、ダイナミックレンジが若干狭かったように思います。特に、盛り上げきれなかったり、そろそろと弱々しく入ってしまったり。しかし、このステージ全体としては、和声の美しさで十分楽しめました。

インタミ、10分。最近、休憩がやたら圧縮された演奏会が多かったので、逆によかった笑

・第2ステージ
『ミクロコスモス・アーカイブス〜名曲と迷指揮者の数々〜』
Carpenters「Sing」(第9回・演奏曲)
石川さゆり「天城越え」(第14回・演奏曲)
「いつも何度でも」〈映画「千と千尋の神隠し」より〉(第3回・演奏曲)
木下牧子「春に」〈混声合唱曲集『地平線の彼方へ』より〉(第1回・演奏曲)
「クックロビン音頭」〈アニメ「ぼくバタリロ!」より〉(第5回・演奏曲)
キャンディーズ「春一番」(第7回・演奏曲)
「One!」〈ミュージカル「コーラスライン」より〉(第2回・演奏曲)
新実徳英「聞こえる」〈混声合唱曲集『空に、樹に…』より〉(第4回・演奏曲)
arr. 増田順平「赤とんぼ」〈混声合唱曲集『からたちの花』より〉(第4回・演奏曲)
指揮:過去の「迷」指揮者たち(8人いるので省略
ピアノ:那須史子(団内)

「迷」うことなく自虐に入るタイトル、これが関西である(曲解)。しかし、曲数多いですねぇ……ステージでもおっしゃってましたが(笑)
もっとも、内容については、よりどりみどりな曲たちと、ちょっとした演出なんかで、飽きることなく楽しむことが出来ました。「天城越え」はもっとコブシ付けても良かったなぁ……あ、褒め言葉ですよ!?w特に好きだったのが、「天城越え」の他、「クックロビン音頭」(観客も一緒になって手拍子!)「春一番」「One!」「赤とんぼ」。もちろん、全部いい演奏だったんですけどね!一度やったことある曲だからでしょうか?1stよりもしっかりした声が飛んでいた印象があります(笑)。さらに、「赤とんぼ」のソプラノSolo が非常に素晴らしい!ホールによく捉えてもらえるいい声でした。この演奏会で一番良かった曲と言っても過言ではないかもしれません。
ちなみに、異動等で団を離れている人も駆けつけてのステージとなりました。普段から団内で指揮を回しているそうですが、最近指揮者不足とのこと、指揮者もろとも団員募集しているみたいです(笑

さらにインタミ15分。うーん、この、学生団らしさ、逆に良い。疲れなくて←

・第3ステージ
荻久保和明「混声合唱曲『季節へのまなざし』」(伊藤海彦・詩)
指揮:石原祐介(客演)
ピアノ:村上果(客演)

団としてはじめて、客演を呼んでのステージだとのこと。指揮者の石原先生は、JDCA会員で、神戸市混声合唱団のコンサートマスターや同志社グリーのボイストレーナーを勤めておいでとのことです。京産大出身、とあるので、おそらく京産大グリーから音楽に目覚められたのでしょう(邪推ですが……笑)。
さて、通称「キセマナ」。カワイイ愛称とは裏腹に、現象の裏側に潜む内面性を抉る、荻久保和明の傑作の一つに数えられます(ほか、代表的な作品として『In Terra Pax』など)。この曲、鋭いピアノや男声による準アカペラアンサンブルなど、何かと体力を使います。試みとしては面白い挑戦になったかと思いますが、逆に、上述したような団の弱みが露呈した格好ともなりました。どうしても、テナーの弱さが、対ベースや対ソプラノのアンサンブルで目立ってしまいました。もとがキレイな発声の団だったので、ここでは逆に崩すくらいに音作りしてもよかったような気がします。また、子音が若干弱く(あるいは散るホールだったとも言えますが)、「しあわせ」「ふしあわせ」の緊張感などが少し薄くなってしまったように思います。そのせいで、全体として若干冗長に聞こえた感が否めません。和声と双璧をなして、言葉の処理は基礎になりえますので、今一度見なおしてみても良いのかもしれません。
とはいえ、和声は相変わらず美しかった。特に、最後の和音、キマった!と思った瞬間、こちらも嬉しくなってしまうほど。本当に、最初から最後まで、キレイな和音に包まれた、ベガホールらしい演奏を聞かせてくれたように思います。

・アンコール
信長貴富「くちびるに歌を」〈混声合唱とピアノのための『くちびるに歌を』より〉(チェーザ―・フライシュレン詩/信長貴富・訳詞)

アンコールでこういう曲を臆することなく選択できるのは、実力のある団である証拠だと思っています!何より、大好きな曲なので、この曲が聞けるだけでうれしくなっちゃいます。どうしても高声に多くを要求する曲であるため、低声型の団には歌いこなすのが難しい曲です。しかし、そんな中、しっかりと聞かせてくれました。特に、ベースの主旋律がくっきり聞こえてくれたのは嬉しかったです。そして何より、和声の巧みさは、この曲でも光りました。

・まとめ

関西の合唱団の演奏会をある程度見てきて、気付いたこと。それは、規模の大小・歴史の深浅を問わず、どの団も、とりあえず和声だけはキレイにハメてくる、ということ。名古屋の合唱団界隈を見ていると、団の規模が小さくなるほど、創団が古くなるほど、和声よりは発声重視、という団が増えてくるような気がします(言っておきますが、主観です)。それが、関西の合唱団は、ある程度の規模があったら、どんな団でもまずは、和声を決めることを考える。それが、チェンバークラスでも大人数でも、とにかく、和声がダメダメ、という演奏は聴くことがない。別にかといって発声を疎かにしているわけではないのですが、不思議な現象だなぁ、と思います。恐らく、どの地域にも増して、関西の合唱団は理論派揃いなんじゃないかと思います。関東をあまりウォッチしていないのでアレですが。そして、その理知的な演奏が、関西の合唱の裾野の広さを担保していると言っても過言ではありません。必ずしも派手ではないものの、着実に演奏回数を重ねてきた Microcosmos こそ、そういった団の良いサンプルになっているように思います。大変よい演奏を聞けて、良い気分で帰ってこれました。何より、こういった優秀な団の方に、弊団初演曲を再演して戴けていた、というのは、初演者のひとりとして大変喜ばしく思っております。本当にありがとうございました。

・本日の前座

こんなコーナー前までなかったやんとか言わない!←
演奏会前、あまりにも早く到着しすぎたので、清荒神駅界隈を散歩。清荒神清澄寺を参拝してきました。参道の商店街が、昔ながらの商店街の雰囲気を残していてとても風情あってよかったです。いい運動にもなりましたし。肝心のお寺さんは、あまり調べていないものの、どうやら弘法大師が祀られているとのこと。このレビューも、もう少し筆まめにならないものかしら。恐らく正月には人気も出るのでしょう。いい場所でした。叉行きたい。

・メシーコール
ヤマザキパン

Twitterご覧頂いている方ならお気づきかもしれません。最近の怒涛のパンツイートに。
そうです、私、この1週間ほど、パンしか食べておりません(おかずパンにするためのおかずを除く)!それも、ヤマザキの。
ここまでいうとお分かりですかね、お皿ゲットするために集めておりました。そして今日、とうとうお皿を引き換えることが出来ました!そして、そのために買ったパンも、今や、これを執筆しながら食べていた「黒糖入りテーブルロール」を一つ残すのみ!いよいよ、パン生活が一段落しつつあります。この様子は、また別の機会に、ある形でまとめようと思っています。お楽しみに!
ちなみに、肝心のお皿ですが、モーニングフレンチボウルとのこと、若干ミニサイズです……冷凍パスタ盛りつけたかったのだが、果たして盛りつけられるだろうか……?

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