おおよそだいたい、合唱のこと。

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主に、管理人が参りました、合唱団の演奏会のロングレビューを掲載しております。
また、時折、気分に応じて、合唱如何関係なく、トピックスを記事にしています。
合唱ブログのつもりではないのに、気付いたら合唱ブログみたいなことになってきました。
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ゆっくりしていってね!!!

2014年8月10日日曜日

《新増沢方式で遊んでみる》はじめに

 初めましての人は初めまして!そうでない人は、毎度駄文にてお世話になってます。

 今回は、少しばかり趣向を変えて、「新増沢方式」について考えてみたいと思います。真面目な内容に見せかけて、中身はやっぱり合唱です笑 否、それでも、卒論のテーマに新増沢方式を選び、修論でもよもや、という状態になりつつあるので、その点、僕としては至極真面目な内容なのですが。
 全日本合唱コンクールにご参加の皆さんですと、同じように、新増沢方式に対して興味をお持ちの方は多いかと思います。中には、新増沢方式が、全日本合唱コンクールの審査方式として使われていることを余りご存知ない方もおられるかと思いますが。合唱に限らず、コンクールに参加するすべての方が、コンクールの審査の公平性について気にしないことにはいられません。せっかく参加したコンクール、ふつう、公平な審査のもとで(もっというなら、コネとか根回しとかナシに)評価されることを望むものかと思います。そんな中、各審査員の評価順位がまとめられた審査表と総合順位を見比べて「全日本の審査はけしからん!」と、言うような光景が毎年のように見られます。
 でも、実際の所、新増沢方式はそんなにもアカン制度なんでしょうか。もとはといえば、「増沢方式」が、結果を操作しやすい制度であることの批判から生まれたのが「新増沢方式」です。そんな制度ですから、「少なくとも増沢方式よりは」公平な制度ということが出来そうです。それに対して、審査の方式には様々なものがあります。例えば、普通の多数決方式だったり、上の順位の団体から順番に点数を付けていく方式(ボルダ・ルール)だったり、審査表から拾って1対1で各団体を闘わせ、リーグ戦をした結果を順位にする方式(コープランド・ルール、合唱界隈では福島方式)だったり、もちろん、合議だってありますし、他にも、様々な制度が様々なアプローチから提案されています。それぞれ、一長一短あり、どの制度がいい、悪い、ということを判断するには、結構専門的な知識が必要になってきます。割れた意見をひとまとめにする以上、全員の自由な意見が満遍なく反映できるルールというものは構成できません(という定理があります)。では、その中でどんな制度が選ばれていくべきなのか、というのは、とても重要な問題です。
 この特集では、まず、新増沢方式について学び、次に、様々なルールについて学び、その中で、公平性について新増沢方式の貢献できることとは、という3本建てで書いていこうと考えています。とはいえ、ここを書いている時点で全く書き溜めていないので、どうなるのかはわかったもんではないですがw← 僕個人としては、別に新増沢方式であってもそうでなくてもどっちでもいいや、という立場です(他の制度になるとそうもいかないことがあります)が、知らず知らずに、主観が入ってしまうことがあるかもしれません。また、修論の草稿も兼ねてます(こっそりと、ね)ので、少し技術的なことも混ぜる予定です。そこのところ、ご容赦くだされば幸いです。特に後者は頭の体操だと思って戴ければ。

 本当は、この記事から内容書いていこうと思っていましたが、ちょっと長くなってしまいましたので、稿を改めたいと思います。まず最初は、そもそも新増沢方式ではどういう風に順位を決定していくのか、という問題についてお話します。