おおよそだいたい、合唱のこと。

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主に、管理人が参りました、合唱団の演奏会のロングレビューを掲載しております。
また、時折、気分に応じて、合唱如何関係なく、トピックスを記事にしています。
合唱ブログのつもりではないのに、気付いたら合唱ブログみたいなことになってきました。
やたら細かいレビューからノリツッコミまで、現状、合唱好きな方の暇つぶしには最適です。
ゆっくりしていってね!!!

2015年2月8日日曜日

【武庫川女子大学附属中学校・高等学校コーラス部第11回音楽会】

2015年2月8日(日) 於 武庫川女子大学公江記念講堂

なんだよ、周りはKGKGってよぉ……

いや、自分でチケット取ってなかっただけなんですが(ちなみに今年も安定の前売り売り切れだった模様)、どうしようかなぁと思っていたところに、先週の大久保混声とよどこんのビラ込みで発見した、武庫女の演奏会に行ってきました。いやぁ、しかし、関学グリーと武庫女中高って、完全に全国クラスの2つの団の演奏会がドン被りって、団の数からして被りの数が凄まじいことになっている関西の演奏会をしても中々聞き手泣かせな被り方ですわ……笑
さて、別に今日は音楽会のために開かれているとはいえ、そこはお嬢様校で名を馳せる女子校の門。ホールが入ってすぐ近くにあるから良かったものの、もしなかったら、守衛さんに挨拶しに行く気満々でしたわ……逆に怪しまれたかしら笑
阪神武庫川駅と阪神鳴尾駅の間に位置する大学構内ホール。鳴尾駅が最寄なのですが、武庫川駅が急行停車駅なので、そちらからアクセスしても効率がいいという立地にあります。行きは武庫川駅で降り、帰りは鳴尾駅から乗りました。ちなみに、武庫川駅は川の上にある駅として割合有名な駅ですね。兵庫医科大学の最寄はこちらです。ちなみに、鳴尾駅周辺は高架化工事中。工事も佳境なのか、大絶賛工事中な感じでした。しかし、他県民からしたら、早々に球団を手放した阪急よりも今も球団を持っている阪神のほうが路線網の規模が小さいというのが意外性高すぎてですね……そこんところ、軌道線を手放したのが影響しているのかしら、それとも、阪急が京阪から京都線を強奪した影響なのかしら

・ホールについて
……広っ! 最初は札止めなんてのがあるんじゃないかと怖がってましたが、そんな心配はなかった。それどころか、何この広さ!
この日は3〜5階席(!)が都合締切だったのですが、それでも、その幅の広さから、1階、それと地続きの2階席だけでもいっぱしのホールの集客力は十分あるホールです。名古屋・金山の市民会館顔負け。ってか負けてるんと違うか← うーん、さすが武庫女。いくら大学付きホールとはいえ、この広さは眼を見張るものがある。ちなみに、4~5階は2、3階席よりも更に奥に寄っている……と思ったら、写真見る限りではどこにあるかすらわからず。でも案内図にはちゃんと書いてある。つまるところ、3、4、5階席はあわせて1層ということなのでした。しかし、それにしてもこの広さ、ちょっとすさまじいぞこれ。あと緞帳が美しい。非常に美しい。ついでにいうと、ベルの音が予ベルと本ベル違う音を採用していたのですが、どっちも可愛らしい音でした。
ただ音としては、正直響きにはあまり優秀でない印象。例のザ・市民ホールの話を彷彿とさせる、あまり飛んでこないステージ。もちろん多目的ホールなので、残響時間もそんなにあるわけではなく。音そのものは変な響き方はせず素直な音なので、ちょっと残念かなぁ。あと、暗転すると客席が完全に真っ暗になって、レビュー用のメモ書くのはおろか、パンフレットすら見えなくて非常に大変でした笑
3階席には、書道によるバナーがステージに向かって取り付けられていました。「さくら」(森山直太朗)の一節ですね。「桜さくらいざ舞い上がれ!/さらば友よ 旅立ちの時」
公式でDVD撮影が行われており、一般の撮影はもちろん禁止。しかし、中1の保護者に限り許可・腕章着用の上でビデオ撮影が認められていたようです。そう、岡高や桜花、金城もそうでしたが、中高コーラス部の演奏会って、どんなに優秀とされる学校の演奏会でも、部の一年の締めくくり行事でもありますからね。

・第0ステージ
「校歌」
もうこの演奏会は、このオープニングですべての方向性が決められていたといっても過言ではない、その実力を見せるに有り余るほどの素晴らしいユニゾン。「ユニゾン上手い団は上手い団法則」の極致をいく絶品のユニゾンでした。卑近な話ですが、昔、うちの祖母が「ウィーン・フィルは他のオケと違って音がひとつに聞こえる」と言っていたのを思い出します。クラシックファンの方ならなんとなく共感される方が多いでしょうが、何か、今日になってようやく、その意味の真価を思い知らされたような印象です。そこから展開されるハモりも、まるでmidiのようにバチバチ音をはめながら、それでいて、歌詩の表現にも十分力が入っている好演でした。

司会は、武庫女高校放送部の子。恐らく放送部のアナウンサーの中でも非常に上位に位置する素晴らしい読みだったと思いますが、音程の独特のくどくどしさが、やや学生アナウンサー風情を出していたのが残念。あと、若干プロミネンスに違和感のある箇所も。とはいえ、かなりいっぱいお客さん入ってたもんなぁ。緊張するよなぁ、そりゃ。しかも影ではなくオモテに出て司会だもの。
「中学生らしい合唱を〜」というアナウンスの後に、いかにも中学生らしくないジェンジェシが来るというのは、もう様式美みたいなもんですね笑 24年連続全国の中学、そして今年の全日本では金賞を取った高校。うひゃあ。

第1ステージ
平成26年度のコンクール演奏曲
・中学コーラス
Levente Gyöngyösi“Confitemini Domino”
José Antonio Garsía(arr. Jonas Tamulionis)“RAPATA PA”
・高校コーラス
横山潤子「共演者」(小林香)〈NHK全国学校音楽コンクール課題曲〉
寺嶋陸也「めぐってくる五月には」(長瀬清子)〈全日本合唱コンクール課題曲・F3〉
指揮:岡本尚子
ピアノ:多田秀子

これが、全国か。これが、関西の誇る女声合唱の輝きか。
もう、とにかく絶品でした。最初のジェンジェシで、思わず絶句、そしてその後思わず笑ってしまうほどの圧巻のサウンド。響かないホールをものともせず、自在に自分たちの持てるダイナミック・レンジと子音と言葉の引っ掛かりを残しながら音を届けていく。中学生による無理なソプラノというわけでもなく、しかしとてつもなく明るいところにその響きを持つ合唱。ただただ美しく、その美しさにただ感嘆していたいステージでした。高校においては、しっかりとした音を鳴らしながら、かつその上澄みをとっているかのようなサウンド。この「共演者」は心の底から、宝物だと思います。
そりゃもちろん、どの曲よりもリハーサル回数の多い曲達です。間違いなく、完ぺきな音と言うに足る演奏でした。細かいところまで十分に詰められていて、隙がないのに、ちゃんと言葉も音も飛んでくる。技術点と精神面を併せ持ったその演奏、こりゃ、全国大会の審査表の順位がバラけて、まるで印象論で採点しているように見えてしまうのもわかるってもんです。その中でも、Nコンをテレビで見ていても、ずっとその素晴らしい音を鳴らしていると感嘆していた武庫女サウンド。この音を評価していたのは間違いではなかったように思います。涙腺は強く、どんな演奏でも大体泣いたりはしないはずなのですが、決壊まであと少しというところまで来ていました。危ない危ない。

第2ステージ
MIRACLE STAGE

……何がMIRACLEだったのかは、終演後もよくわかっていませんが(マテ)、要するに企画ステージです笑 中学生、高校生、そして合同と続きます。さながら、出来のいい文化祭のようなステージ笑

・中学コーラス
「ハナミズキ」
「風になる」

「ハナミズキ」は手話、「風になる」は踊り付き。向かって右が猫のバロン、左が女子高生のハル、というのを何回か強調されていましたので、こちらにも明記笑 10組くらいが前に出てメインのダンスを踏んでいました。心なしか、「ハナミズキ」の手話版ってよく見る取り合わせの一つのように思います。指揮がない分、フレーズの終わりがやや雑になっていたように思います。しかし他方で、中学における信じられないくらいのピッチの高さというのを十分堪能できたように思います。これに対して、低声の作り方が少し低めに寄っていたような……?否、これはもしかしたら、ソプラノのピッチがあまりにも明るすぎてそう見えてしまうだけなのかも。とにかく、それくらいピッチが高いんです。凄い。
最後には、「HAPPINESS」と書かれ飾り付けられた白幕を掲げおしまい。この幕、すごくキレイでした。

・高校コーラス「HEART BEAT」
「Don’t stop believing」
「I’m in the mood for dancing」
「Seasons Of Love」
「You can’t stop the beat」
「High School Musical」

海外ドラマの曲から、ダンス付きで。女子高生って、結構な確率で海外ドラマにハマってますよね。そんなことない?笑 個人的にも「You can’t stop the beat」はすごく印象深い曲。高校3年生の時、文化祭のクラス劇で「ブルース・オールマイティ」やったんですが、そのときのエンディングダンスで採用されていたのがこの曲でした。音響を一手に担っていたこともあり、僕が選曲したわけでもないはずなのに、サウンドトラック作る時に自然とかなり聴きこんでいました……笑 あと、「Seasons Of Love」は大学時代にロビーコールでやったことがあります。もちろん、アレンジは全く違う出処ですけれども……笑
動きのキレがすごかったです。なんていうの、こう、並の学校(大学含む)がとりあえず振りつけてみました〜みたいな感じではなく、全編にわたって完ぺきにキレのあるダンスを披露。とにかくステージとしては、そんな感じで明るく進行していましたので、こう、実は英語がカタカナだったんじゃないかとか、ややフレーズが短かったんじゃないかとか、そういったところはいい感じにオブラートに包まれていたんじゃないですかね←

・中高合同「ディズニーメドレー」
「ミッキーマウスマーチ」
「ジッパ・ディー・ドゥーダ」
「ホール・ニュー・ワールド」
「アンダー・ザ・シー」
「レット・イット・ゴー 〜ありのままで〜」

ミッキーマウスマーチ、割とお馴染みなジャズ系編曲、そして高校主導の振り付きで始まったわけですが、とたんに会場がざわつく。なんと、裏に引っ込んでいるはずの岡本先生が何やら<censored>な大きな黒耳と<censored>な大きな白い手袋を付けてステージから出てくるではないか……!しかもそのままステージのセンターを陣取り、華麗なダンスを披露する!先生、明るい人やなぁ笑
そして、作品としてはディズニーにしては珍しく発禁扱い、しかし曲は非常に有名な「ジッパ・ディー・ドゥー・ダー」。実は何作品か存在する版権切れの作品で、ディズニーにしてインターネット上にすら映画の動画が我が物顔でのさばる稀有な作品なんですが、どうも、その作品を見たのか、非常に原作に忠実な振付でした。ただ、あのおじいさんは残念ながら出てこなかったのだけれども……笑
「ホール・ニュー・ワールド」、客席からジャスミンとアラジン役の二人が登場して、ダンスを披露。そして、高校合唱界では安積黎明でお馴染みな(とんでもない印象論←)、ミラーボール先生堂々のご出演。
そして「アンダー・ザ・シー」、「レット・イット・ゴー」。5曲目のエルサ役の女の子の足さばきを見てようやく合点がいったのですが、もしやメインのダンスを張っている子達には、習っていたか何かで、バレエの素養があるのではなかろうか。いずれも、プロ顔負けの素晴らしいダンスを披露してくれました。……演奏は?いや、そりゃ、文句ありませんし笑
最後には上階席からバルーンサービス。もしやこのための上階席閉鎖だったのか。

そして暗転ののち、ミッキー◯ウス……じゃなかった、岡本先生の高校3年生へ向けた手紙の朗読。一応プログラム上は2ステなのですが、空気一転、しんみりした空気に。先生、手紙の読み始めから涙で詰まる。中高あわせて6年間の活動を追いかけていく内、客席からもすすり泣く声が。そして、その手紙への答辞と、客席へ移った岡本先生への感謝の合唱。

・高校3年生単独演奏
中島みゆき「糸」

先生がよく言っていた言葉から着想を得ての選曲とのこと。合唱は上手側へ整列し、岡本先生へ正対するように。下手側には、6年間のスライドが投影されました。
こんな素晴らしい合唱をする子たちでも、すべからくビギナーの時代があって、そのビギナーをイチから育てた先生と、それに応え続けてきた三年生。特に今年は、高校全日本全国金賞という快挙を成し遂げました。「第二の娘のよう」という先生のその言葉に、嘘はございますまい。
「糸」。この曲、元々は確か淀工が合唱で採用したのがきっかけと伺っていますが、全国の同声合唱を中心に、着実に、その輪を広げつつある、今や人気レパートリーの一つです。いつの日か、この曲も、これから定番を張っていくようになるのでしょうか。

インタミ20分
高校2年生によるロビーストームがありました。
〈曲目〉……なんだったかな、確かゆずの曲だったはずなんだ←
電子ピアノ持ち込みでした。ちょっとロビーが狭かったので、いっそ、ステージストームにしてしまってもよかったような気がする。しかし、演奏の終わった高校3年生の子たち(コサージュ付き)の晴れやかな顔!ほか、親と出演中の子たちの交流のある、なんとも心温まるインタミのロビーでした。
そして、ここで何故か、父母会と思しき方々が「サイリウム」(正式名称はこうではないらしいけど、要はサイリウムみたいな光を出す細い棒)を配っているのを目撃……何だ?と思いつつ、再び着席。

3ステはじまりのアナウンスは、「女声合唱とピアノのための百年後」をひとつの単語として処理してしまっていたこと、三曲読み上げるときの並列の関係が、真ん中が落ちているなど、合唱を読む上での典型的なミスが見られたのが残念。否、慣れていないだろうし、しょうがないのはわかってます笑 とはいえ、結構多いんですよ、特に慣れていないアナウンサーだと、どんなにうまい人でも、合唱の組曲の読み方は音程をミスするんです。
演奏の前に、信長先生インタビュー。「武庫女の明るい音を活かせる詩を探そうと思っていた。高校時代に出会ってほしい詩、歴史をテーマとしようとも。そこで、友人からこの詩が贈られてきて、ビビっときた。1曲目は神である光と、自分との交流をうたい、2曲目は、亡くなる直前、それでも歌を求めるタゴールの姿を描く。3曲目は、100年後の人たちへの曲で、まさに詩の内容そのものの曲になっている。3曲まとめて演奏されるのは、今日が初めて。盛岡にも聴きに行って感動した。今日もう1度聞けるのはほんとうに楽しみ。」
ちなみに、「百年後」という詩は、1896年に書かれた曲。その100年後にあたる1996年は、今の高校3年生が生まれた年とのこと。なんとも素敵な因果に導かれた全曲初演となりました。
第3ステージのはじまりに、誰よりもいち早く拍手されていたのは、何を隠そう、信長先生でした。本当に楽しみだったんですね。わかります、その気持。

第3ステージ
・中高合同
信長貴富・女声合唱とピアノのための『百年後』―タゴールの三つの詩―(ラビンドラナート・タゴール、森本達雄訳)〈組曲初演〉
「光よ」
「歌のない夜明けの歌」〈初演〉
「百年後」

曲解説は、自分のツイートが奇跡的に綺麗にまとめてましたので、そちらから。「自然からモティーフを得たというタゴールの擬態語に乗せながら音楽をミニマルに進行させつつ、かつ確固としたメッセージを持つサウンドを展開させる。同名詩による終曲の和音、そして、クレッシェンドにより、時は百年をも遡る。」1曲目は「Nコン on the Web」で誰でも聞けるとして、初演の2曲目に軽く補足。2曲目は、メモいわく「ピークを複数点持つメロディのモチーフと、「さらさら」「さわさわ」と行った言葉の舞うモチーフ、そしてピアノのアルペジオやトリルが通底している、壮大さの中に寂寥、達観のような思いの滲む曲。」……駄目だ、よくわからないぞ……?笑 組曲全体を通して、信長先生の最近の潮流ともいえるサウンドスケープ的音響空間を、実像・あるいは心象を活写するように展開させて、それでいて強いメッセージ性を持つタゴールの詩をメロディのままに載せていく、2面性をもつ音楽が同時進行している作品です。美しい、という言葉がよく似合います。ぜひ、アクセスの容易い1曲目聞いてみてください。
もう、演奏は、文句なしなんですよね。ただ、こちらも、コンクールに乗せている曲なので、全く何の心配もせずに聞いていたら、とうとう、演奏に関するメモがない。つまるところ、自分では書くことがないくらいに美しい笑 そんな人間がこんなブログ書いてていいのかと自分で突っ込みたくなるくらいなんですが、いやそれにしても、この団の、詩を伝えつつ音楽でも世界観を伝えるそのサウンドを、信長先生はよく捉えて似合う曲書かれましたし、団員も、やや難解なその曲をよく咀嚼しました。特にめくるめく世界観を一つ一つ伝えていく「百年後」の主旋律はお見事、その一言。最後のクレッシェンドに聞いた倍音と、「百年をも遡る」その言葉、決して嘘ではない、心の底から出た言葉にほかなりません。

引き続き合同演奏。現役部員が合計約130名(には見えないくらいにホールも広い!)、それにくわえて乗るOGがなんと約50人!じつに180人の女声合唱。そして壮大な女声合唱に映える信長貴富の曲と言ったら、やはりこれしかないでしょう。信長先生ステージで曰く「僕の中でも大切な曲になってきている。年を追うごとに様々な場所で歌って頂いているが、震災後は特によく歌われている。それぞれに歌っていただくことによって、自身にとってもその曲の意味を深めて頂いているように感じる。昨今の情勢を鑑みるに「言葉を持て」「歌を持て」という言葉に、特に深い含意を感じる。」

・現役OG合同
信長貴富「くちびるに歌を」(ツェーザー・フライシュレン、信長貴富訳)

団としても様々な場所で歌っているそうで。稲盛和夫氏にお呼ばれした時とか、マレーシア公演で歌ったりしているそうです。……って、マレーシア公演!?
感想ですが、ふとメモに残した、この言葉に尽きる。「決して楽器の数の多い団ではないが、一つの楽器をつきつめて、最高の音を鳴らす団である。」ほんとうに素晴らしい「くちびるに歌を」を聴かせていただきました。こんな素晴らしい音が当たり前にある環境というのが、つくづく、羨ましいものです。

・アンコール
「校歌」
……をバックに部長さんあいさつ。万感の思いを胸に、先生よりも気丈に(!?)堂々と挨拶を読みきっていました。立派。

「母におくる歌」
卒業生を前へ並べて。この曲の途中、青いサイリウムが光りだし、段々その光が客席を満たしていきました。なるほど、配っていたのはこれだったか……!足元に落ちていたサイリウム、くすねて来れば良かった……!(マテ
高校3年生達、さすがに、せき止めていたものが止まらなくなったようですが、それでも、しっかりとした音を届けてくれました。やっぱり、曲が曲だけに、観客席の涙も誘う。こっちももらい泣きしそうやないですか……。

「川の流れのように」
先ほどにもまして青く光る観客席。はちきれんばかりの笑顔で歌う団員たち。その音楽のまま、2番サビの途中で先生は歌い手を残して退場、そして曲の終わりに、緞帳下がり、閉幕となったのでした。

・屋外ストーム
「愛をこめて花束を」

なるほど、ロビーが小さいという問題は、自校法人の敷地だというのをフル活用して解決か← しかし、大通り近くさすがに聞こえづらいところ、それでもちゃんと演奏を届けてくる当たり、素晴らしいもんです。
ところで、「3月9日」が歌われていたっていう情報があったのですが、ここですかね?アンケート書いていたので、ちょっとホールから出るのが遅れていました。いやはや、なんとも面目ないです。

・まとめ
否ほんと、素晴らしかった!ずっとテレビで見ていて、武庫女の演奏いいなぁと思い続けていたのですが、今日を以て武庫女サウンドのファンと言って憚らない方向で行こうと思います笑 それくらい素晴らしかった。
いつもこのブログ書いてる時に書いてあるエラソーなお小言の数々って、何か無理やり捻り出してるってものが少なくて、むしろ自然に出てきたものをノートに書き留めておいた、っていうものが多いんですね。だから、結構自然にブログ記事って出来上がるんです。演奏会終わったら、大体ブログが出来上がってて、あとはそれを書くだけっていう。
でも、今回は、非常に悩みました。何に悩んだかって、演奏会終わっても、「よかった!」っていう印象しかなかったから。これは否、レビューしたくないっていうことじゃなくて、すごく良かったってことを伝えたいんだけど、ただただ演奏会に感動したっていう、その一言に尽きるからでした。それくらいに、演奏会としても、そして演奏としても完成されていた。
あえて一言、素晴らしい演奏のためにことばを尽くすなら、この団は、表現をするということのために全力を尽くしていたように思います。歌詩の読み込み、そしてその表現というひとつをとっても、歌詩をことばとして伝える事以外にも、歌詩をもとに作曲されたところの表現とか、或いは歌詩の強勢点とメロディとの連関とか、そういったところを、知ってか知らずか、自然に表現仕切っている。何かと表現というと、とかくディナーミクといってみたり、とかく歌詩を読んでみようといってみたり、と、それぞれの営為が結びつかないことが多いのですが、この団は、あまりにも多い情報処理をして、その表現すべきことを完全に表現しきっていた。まさに、聞きたかった音そのもの! これからも、最高の武庫女サウンドを届けてくれることを楽しみにしています。さながら、甲子園応援メッセージに他県の無関係な人の応援メッセージが届いている、その心がよくわかったような気がします笑

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